大阪のおっさん…ダシの話
開業間もない頃、夕方、一人で食事をされていた男性のお客様が、
赤だしを飲み、「これはおかしい、
もっと美味しいダシを使わないかん」とズバリ。
変なおっさん、それがK氏の第一印象です。
赤だしの味噌は決まっていて、
高山の大の屋醸造さんでしたがたしかに肝心のカツオダシには正直
迷いがありました。変なおっさんが言うには、
「これだけのよい味噌を使い、もっと美味しい赤だしにせな、
もったいない。私に任せなさい。」と。
半信半疑でお見送りしましたが、さっそく、
何種類かのダシを持って来て、試すよう、言われるままに作ると、
とても美味しい赤だしになり、私たちもビックリです。
おかげで自信を持ってお出しできる赤だしができ、お客様からは
「洋食屋さんなのに赤だしが美味しい。身体に沁みるねぇ」
と言われるようになりました。
変なおっさんは、カツオ節で内閣総理大臣賞もとられた、
大阪のダシ専門店の社長さん。たまたま、名古屋の某病院に交
通事故後のリハビリにいらしていて、
うちの店に入られたとのことです。ゴツゴツした手には、
いつも白いものがまかれていました。
色々な人との偶然の出会い。でも、きっと会うべくして、
会っているんでしょうね。大阪のおっさんからの荷物には、
今も沖縄のお菓子など何か変なものが、ひとつ入ってます。
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