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2013年2月 8日 (金)

「おあげさん」

S014

今から約30年前、結婚して名古屋に住み始めた頃。

生まれ育った京都との食文化の違いに何かと驚いたり、

外食でも食べるものがないと感じたりしてました。

私の驚きの一番は「おあげさん」でした。新居の近くに市場があり、

その頃はまだ、タイルの水槽に水をはって、お豆腐を浮かべて売ってました。

注文すると手ですくい、プラ容器に入れ、ビニル袋の口を縛ってくれるという時代。

その店で「おあげさん」を買おうと思ったけど、真四角い揚げしかなく、

私が慣れ親しんだ横にピロッーと長いおあげさんはなかったんです。

買ってはみたものの、四角の中は空洞で、味もそっけもないもの。

豆腐屋さんに「おばさん、普通の揚げないの?」と言うと、けげんな顔をされ、

「これが普通の揚げや」と四角を指差してきつく言われました。

今ではどのスーパーにも「京のおあげさん」とか「京揚げ」とか横に細長く、

中には豆腐が詰まったものが売ってますよね。

新婚当時は、京都へ帰ると必ず「おあげさん」を持ち帰ってました。

このおあげさんを刻んだものと、九条ねぎをたいたんがのった「きつねうどん」や

「きつねどんぶり」は、ねぎの柔らかくトロットした甘みとともに、

私の忘れられない味です。

九条ねぎの産地の真ん中にあった私の実家は、

私が小さかった頃は両側がねぎ畑でした。

家の隣も会社になり、ちらほら残ってたねぎ畑はすっかりなくなって、

産地は京都郊外の南の方へ行きました。

ないものはない時代になりました。

どこにいても、どんなところのものもたいてい手に入ります。

京都で親しんだ食材で、名古屋で手軽に買えないものは、

今は乾燥湯葉くらいになりました。

普段のおかずに気兼ねなく、バンバン入れられるバラ湯葉は、

今でも帰省時のお持ち帰り品です。

逆に、高価な生湯葉は名古屋でも、安易に手に入るんですけどね。

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