No.252 本場のロックフォールチーズ
定年退職後、ご夫妻でフランスに滞在されている、
シェフの友人から絵葉書が届きました。
パリから遠く離れたフランス南西部の山中にある、ロックフォールチーズのカーブから、
整然と並んだチーズを錫箔で包んで仕上げをしている写真です。
職人さんたちは皆、青い服にエプロン、
足元はフランスの伝統的な履き物のサボを履いています。
ほの暗い洞窟のような部屋、黒い棚、裸電球に簡単な傘をつけただけの照明。
さっそくフランスチーズの本をみてびっくり!
ロックフォールの写真は同じ棚、同じ壁、同じ電球ではありませんか!
あー、本場からの便り。シェフの話しによると、山全体に洞窟がたくさんあり、
その洞窟内は青カビに覆われているとのこと
。
調べてみると、このチーズの不思議さ、面白さにまたまたびっくり!
洞窟内の土着のカビは、そこにしか存在しないもの。
特製パンを洞窟に置き、カビを付着させ、身も皮もカビだらけになったパンの皮を剥ぎ、
柔らかい身を乾燥させて、やっと粉末の青カビを作る。
そのカビを羊で作った白チーズに注入するのだそうです。
この洞窟で熟成させたものだけが、ロックフォールを名乗れるのです。
絵葉書も本も同じ光景な訳です。
ちなみににフランスでは他の地域のブルー・ドーヴェルニュやブルー・ド・ブレスは、
牛の乳に青カビをつけたもの。
有名なイタリアのゴルゴンゾーラやイギリスのスティルトンもみな、牛の乳を使用。
ロックフォールは「チーズたちの王」と呼ばれています。
友人のご夫婦は、本場でできたてを味わい、
これまで味わったことのない絶妙な美味しさに感激されたとのことでした。
百聞は一見にしかず。あー、私も行ってみたい。
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