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2015年1月

2015年1月31日 (土)

No.372 珍味バチコ

八寸の中に盛り付けてあった、三角の揚げせんべいのようなもの。

実はこれが珍味中の珍味バチ子(クチコとも言う)であることがわかり、

シェフのボルテージが一気に上昇。

みんなはなにげになく、

紅白のあられをまぶした魚味のせんべいぐらいに思って食べてしまったけど、

さすがシェフ。聞いたことはあるが見るのも食べるのも始めてと、大変喜んでました。

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調べて見ると、バチ子(クチコ)はナマコの卵巣を1月~3月の産卵期に取りだし、

何枚か張り合わせて、吊して乾燥させたものだそうです。

大きさにもよるけど、1枚作るのにナマコ10数キロ、20~30匹使うとのこと

雫が垂れ易いように下を絞って三角にした形が三味線のバチに似ていることから、

バチ子と呼ばれています。手間ひまかかるので、安いものではなさそうです。

さすがに石川出身のスタッフは知っていました。

小さくさいて、さっとあぶって食するのだそうです。

噛んでみると、磯の香りがして、、じわじわと旨味が広がるおいしいものでした。


ちなみに、ナマコはそのまま輪切りにして三杯酢で、

また内臓は「このわた」としてこれまた珍味。

そして卵巣のバチ子と、日本酒とは切っても切れないもののようです。


試しに出入りの魚屋さんに聞いてみると、

「あっ、今入っているよ。明日持って来てあげようか」と。

翌日、ちょうどワインとつまみのご予約があったので、

さっそく珍味バチ子が登場することになりました。

翌日入ったバチ子は地元、師崎(もろざき)産。

10センチくらいの小ぶりのものですが、結構厚みがありました。

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2015年1月30日 (金)

No.371 結婚おめでとう

先日のお休みは、私方の親族の結婚式に家族そろって出席しました。


仏前での勤行の後、場を景勝地嵐山に移してのごく身近な方だけの食事会。

私も久々に着物を着て、気分一新でした。


それぞれにかけがえのない人生を別々に歩んできた二人が、

今度は同じ屋根の下に暮らす不思議。決して若くはない二人の再スタートですが、

皆さんに祝福され、温かで和やかな会になりました。


私が大切にしている詩、時々立ち返り、読みなおす、そんな詩の中から、

今はほとんど忘れられた農民詩人、真壁仁さんの「峠」と言う詩を送りたいです。

 峠      真壁仁

峠は決定をしているところだ。
峠には訣別のためのあかるい憂愁がながれている。
峠路をのぼりつめたものは 
のしかかってくる天壁に身をさらし
やがてそれを背にする。
風景はそこで綴じあっているが
ひとつを失うことんなしに
別個の風景に入ってゆけない。
大きな喪失にたえてのみ
あたらしい世界がひらける。
峠にたつとき
すぎこしみちはなつかしく
ひらけくるみちはたのしい。
みちはこたえない。
みちは限りなくさそうばかりだ。
峠のうえの空はあこがれのようにあまい。
たとえ行く手がきまっていても
ひとはそこで
ひとつの世界にわかればならぬ。
そのおもいをうずめるため
たびびとはゆっくり小便をしたり
摘みくさをしたり
たばこをくゆらせしたりして
見えるかぎりの風景を眼におさめる。


仏前での結婚式は指輪交換ではなく、念珠交換をします。

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芳名帳の前、厨房スタッフのKさん作のカービング作品が花を添えてくれました。

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テーブルに用意された献立の始めの八寸には一枚一枚、

絵や言葉が違う女将さん作の掛け紙、素敵でした。

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掛け紙を外した八寸。実はこの中に珍味中の珍味が入っていて、

一緒に座っていたシェフのボルテージが一気に上がりました。

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次回は、その珍味のお話しです。

かってながら、1月30日は、ランチ、ディナーともにご予約満席となっております。

よろしくお願いします。



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2015年1月26日 (月)

No.370 トスカーナのオリーブオイル

イタリア トスカーナの初搾りのエキストラ ヴァージン オリーブオイルが、

入荷しています。

昨年の年末ぎりぎりの到着で、ご案内が遅れました。

個人輸入をされてる方から、毎年購入しています。

ノンフィルターならではの力強い味、そして繊細な香りが魅力です。

毎年少しずつお味が違い、今年は後味スパイシーです。

楽しみに、毎年ケースで購入されるお客様も何人かいらっしゃいます。


サラダにかけたり、茹で野菜、ハードパンに塩と一緒にいただいたりと、

加熱せずに色んなものにかけていただきます。

我が家の今年のブームは、おもちに醤油とオリーブオイル、

そして、ご飯に醤油とオリーブオイル(バターご飯の感じ)ですが、

昨日お買い上げいただいた男性のお客様は、おみそ汁に入れる、おいしいですよ、

とのこと、びっくりしました。

ちなみに、お味噌は、と尋ねると、もちろん赤出しとのお答えでした。

私は、ちょっと考えてから、チャレンジしてみようかな。

初搾りエキストラヴァージンオリーブオイル 250ml  1300円


2本購入の方には特別価格で2本、2400円で販売します。


数に限りがあります。お早めにどうぞ。

今日は法事のためのお弁当の注文で始めて大きい箱のお弁当をお作りしました。

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お弁当などのご注文、お値段など、お気軽にお尋ね下さい。


たびたび変更申し訳ございませんが、1月26日(月)ディナーは、

早めに閉店させていただきます。


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2015年1月24日 (土)

No.369 営業時間のお知らせ

1月も、はや後半、あっという間に時が過ぎていきます。営業時間が変更になる日のお知らせです。

1月25日(日)ランチは12時30分開始に変更させていただきます。
1月26日(月) ディナーは8時半オーダーストップ、9時閉店でお願いします
1月30日(金) ランチ、ディナーともにご予約満席で、通常営業はございません。

またまた、お弁当や新年会。ご不便おかけしますが、よろしくお願いします。

2015年1月23日 (金)

No. 368 お待たせしました 豆ペースト

昨年よりお待たせしてた豆のペーストを作っています。


昨日、豆を炊き、ミキサーでペーストに。今日は、砂糖を加えて練り上げました

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冷蔵庫で一晩寝かせて、明日、甘さや固まり具合を見て、もう一度火を入れ、

瓶詰めしますね。さて、店に並ぶのは、日曜日以降かな。

今回は、白隠元豆のペーストを作りました。甘さの中に豆の風味が生きてます

隠し味は塩。パンに塗っておめしあがり下さい。 

そして、皆さんからのご要望の多いジャムはもう少し待って下さいね。

柚子、ミカン、レモン、りんご、そしてイチゴとどんどん季節が追いかけて来ますが

私の身体は一つしかないので、悔しいけど、できる範囲で頑張りますね。

ブログを書きながら、久々に生姜のコンフィを作っています。

こちらも、ご要望が多いのですが、なかなか。

今日は、来週のお出かけ時にお土産にしようと少量作って見ました。

初めにオーブンの火加減を見るのを忘れるという初歩的なミスで、

カリカリでほろ苦になってしまいました。

うーん、やっぱり基本動作の確認は大事ですね。

さて、今やり直し中。今度は焦がさないよう、オーブンをのぞきに行かなくっちゃ。

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2015年1月19日 (月)

No.367  乗り切りました

怒涛の一週間も、後一日の通常営業を残すのみ。


15日木曜日、ディナーの前に会議のお弁当の配達、

戻ってすぐ、2グループのお食事で貸し切りに。


16日金曜日、ディナーは新年会で23人の貸し切り営業、

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17日土曜日、ランチ前に棟上げ式のお弁当、

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18日日曜日、ランチ前に新年会のケータリング、2件43人分のお料理配達、

戻ったら、すでにランチのお客様がお食事を始めてらっしゃいました。

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大勢のお客様から色々なリクエスト。怒涛の一週間は、

スタッフ全員力を合わせて、なんとか乗り切りました。


営業時間が不規則になり、ご不便をおかけしました。

ご協力ありがとうございました。



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2015年1月13日 (火)

No.366 営業時間変更のお知らせ 怒濤の一週間

営業時間が変則になります。ご注意下さい。
 
 1月15日(木曜)ディナー開始時間は6時15分から

        16日(金曜)ディナーはご予約満席です

  17日(土曜)ランチは開始時間は11時45分から


   18日(日曜)ランチは開始時間12時30分から

 しばらく変則になりややこしいですが、よろしくお願いします。

新年会やお弁当など色々なことが重なりました。怒濤の一週間になりそうです。


1月は後半にも変則日が重なる時があるので、またご案内しますね。


この頃よくブログ読んでいるよ、と声をかけてもらいます。

17日にはそんなお客様から棟上げ式のお弁当のご注文をいただきました。

うれしくて、娘に1月になってから、よく声をかけてもらいうよ、

と言うと「お正月でひまだったんじゃないの」と即答。なるほど。
  

写真はいつもの仕込み風景 トマトがいっぱい 

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なお、15日(木曜)ディナーはお席が混みあっています。ご予約をお勧めします。


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2015年1月11日 (日)

No.365 カレー屋 松の実

むかし、むかし、名古屋は八事のそのまた奥の、

音聞山へ向かう急な坂道を下ったところに、

「松の実」と言うカレー屋がぽつんとあったそうな。

寡黙なおやじさんが、一人でこつこつカレーを作っていたという。

メニューはカレー1種類のみ。決して安くはなかったそうだが、学生時代に日参して、

いまだにその味を忘れられない人々がいる。今から約40年程も前か。


京都から仕事で名古屋へ来ると浅野屋へいつも寄ってくれる、シェフの友人N氏。

彼の松の実への愛も相当なもの。小麦粉を使わず、果物を煮溶かし

スパイスがよく効いたカレーだったとのこと。シェフといつも一緒に懐かしがってる。

松の実の話題は決まって60代男性。

という訳で、浅野屋も今、特製ビーフカレーが始まってます。

果物をソテーした酸味とバターの香り、

フォン・ド・ボォーを贅沢に使ったこくのあるカレーは、最後にスパイスが弾けて、

心地の良い辛さが残ります。シェフ渾身のカレー。

みんなに是非食べていただきたいけれど、たくさん出ると作るのが大変、

とはシェフのひとり言。是非ご賞味下さい。うんと寒い間やってます。

特製ビーフカレー  1300円(ランチ、ディナーとも)

スパイスを煮出して、エキスを抽出

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鍋の中でスタンバイのカレー

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2015年1月 8日 (木)

No.364 仕切り直しのお雑煮

1月7日、店の定休日に白味噌のお雑煮を作ることにしました。

本当は七草粥を食べる日。

でも、今年はお正月に家族が揃えなくて、

みんなでお雑煮を食べる機会がありませんでした。

名古屋生まれ、名古屋育ちの娘達は、

お正月をいつも私の実家の京都で過ごすため、

生まれてからずっと白味噌のお雑煮を食べてきました。

加えてこれまた名古屋生まれ、名古屋育ちのシェフのお母さんからも、

京都のお雑煮はどんなものかの質問。

百聞は一見に如かず、仕切り直しでお雑煮を作ることにしました。


私が食べ、育ったお雑煮は、具だくさん。雑煮大根と呼ばれる小さな大根、

金時にんじん、こいも、椎茸、豆腐、かまぼこ、鶏肉に丸餅が入り、

白味噌を入れてグツグツと煮ます。

最初はサラっとしているけど、煮込むとねっとりしてきて、

とろみの付いたお雑煮の出来上がり。

色々な具が渾然としながら、調和の取れた、穏やかな味わいです。

母はよく、「よう考えてあるなあ、

これ一椀ですべての栄養がそろってるな」といいます。

おせちは冷たいお料理ばかりなので、温かなお雑煮はお腹に優しく染み渡ります。

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本当は、ここに青のりをふって、見た目も美しい。



おせち料理の中で何が一番好きと聞かれれば、

私は子供の頃からクワイが大好きです。

ほっくりしていてほろ苦のクワイ。必ず作ってます。

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今日は娘のリクエストの酢れんこんと酢ごぼうも作り、

黒豆の赤ワイン煮も残ってたので、家族そろってお正月の仕切り直し、

本年もよろしくと食事を始めました。

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この頃はスーパーもお正月から開いてます。

3日に行きつけのスーパーへ行ったら、

私の好きなクワイが2パックまとめて10個200円!!

年末の5分の1のお値段。クワイならいつでも食べたいから、400円分買いました。

その他にも、お正月用お花、かまぼこなど、年末の半額以下になってました。

年末に買い物が十分できなかった私は大助かりでした。

お店は大変だなぁと思いながら。


我が家の1週間遅れの新年のスタート。皆さん今年も浅野屋をよろしく。

そしてブログの応援もお願いします。


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2015年1月 4日 (日)

No.363 京都 雪の元旦

例年通り、家族そろって、京都の実家でお正月を過ごす。

はずだったんですが、年末年始は波乱万丈。


京都、雪の元旦といえば風情があるようだけれど、

時ならぬ雪に京都の町は大混乱でした。

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比叡山が見えます。


元日、お参りの皆さんをお見送りした後は、3家族そろって食事と決ってます。

でも、大雪のため、予約してあったタクシーが到着できないとの連絡。

家の前はかなり積もっていて、高齢の両親はあきらめざるをえませんでした。

さらに、名古屋から合流するはずだったシェフと私の娘は、娘の急な体調不良で、

来れなくなりました。年末に転んだシェフのお母さんはショートステイと、

家族バラバラのお正月となりました。


お店にキャンセルも申し訳ないので、

残った若者(約2名は若いか?)で電車を乗り継ぎ、

男物のブカブカの長靴を履いて、やっとの思いでお店にたどり着きました。

やれやれ。始めの予約人数の約半分になってましたが、お店の方も、

来てくれてありがとう、状態でした。

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いつもは観光客でごった返す四条通りもガラガラ。

逆に京都駅の飲食店は行列でした。雪の京都は本当に大混乱でした。

サプライズはまだあり、年末31日に実家の前の水道管が破裂して、

アスファルトを突き破り、水が吹きだしました。

さすがに31日でも、水道局はすぐ来てくれ、工事が始まりましたが、

31日の夕方2時間の断水。なかなか、ないことだらけの年末年始でした。

最後は雪で遅れた新幹線に、

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車に積むつもりだった丸餅などを両手いっぱいに持ち、なんとか乗り、

雪が降りしきる京都駅を後にしました。

京都に帰ると買いたくなるもの。今回はお正月だったのでデパ地下で。

乾燥湯葉の一種、甘湯葉  白味噌  冬の漬け物、千枚漬け、

そして食べちゃったけど、冬の漬け物の王者スグキ 

こんなもの買うから重いよね。

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2015年1月 3日 (土)

No. 362 1月営業のお知らせ

明けまして おめでとうございます。 本年もよろしくお願いします。

1月営業のお知らせです。


4日(日) 11時30分~ 通常営業


5日(月)11時30分~通常営業


6日(火) ランチ11時30-、 ディナー5時30分~

7日(水)定休日


8日(木)より通常営業です。

16日(金)ディナーはご予約満席


17日( 土) ディナーは8時半オーダーストップ、9時閉店


18日(日)ランチは12時30分開始


30日(金)ランチ,ディナー共にご予約満席


よろしくお願いします。

6日は火曜ですが、昼夜営業いたしますので、お越しください。



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写真は京都の雪。

食事に行ったお店の中庭にも、雪が積もっていました。



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