No.365 カレー屋 松の実
むかし、むかし、名古屋は八事のそのまた奥の、
音聞山へ向かう急な坂道を下ったところに、
「松の実」と言うカレー屋がぽつんとあったそうな。
寡黙なおやじさんが、一人でこつこつカレーを作っていたという。
メニューはカレー1種類のみ。決して安くはなかったそうだが、学生時代に日参して、
いまだにその味を忘れられない人々がいる。今から約40年程も前か。
京都から仕事で名古屋へ来ると浅野屋へいつも寄ってくれる、シェフの友人N氏。
彼の松の実への愛も相当なもの。小麦粉を使わず、果物を煮溶かし、
スパイスがよく効いたカレーだったとのこと。シェフといつも一緒に懐かしがってる。
松の実の話題は決まって60代男性。
という訳で、浅野屋も今、特製ビーフカレーが始まってます。
果物をソテーした酸味とバターの香り、
フォン・ド・ボォーを贅沢に使ったこくのあるカレーは、最後にスパイスが弾けて、
心地の良い辛さが残ります。シェフ渾身のカレー。
みんなに是非食べていただきたいけれど、たくさん出ると作るのが大変、
とはシェフのひとり言。是非ご賞味下さい。うんと寒い間やってます。
特製ビーフカレー 1300円(ランチ、ディナーとも)
スパイスを煮出して、エキスを抽出
鍋の中でスタンバイのカレー
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