No.407名曲スカボローフェアに歌われたハーブ
Are You going scarborough fair?
パセリ セージ ローズマリー and タイム
で始まる、サイモン&ガーファンクルの名曲「スカボローフェア」。
先日、党首討論が行われた時の新聞のコラムの片すみに、
「将軍は兵士に命ず 殺せと とっくに忘れた理由のために戦え」と、
「スカボローフェア」の歌詞が引用されているのを見つけました。
急に私の頭の中はスカボローフェアでいっぱいになり、気になる歌詞を調べてみ、
びっくりです。
まず、フォークロア調のこの歌はイギリスで、
16~17世紀から歌い継がれてきたバラードだということ。
サイモン&ガーファンクルは19世紀頃のものを採取して歌っているとのことでした。
歌詞は「スカボローの市へ行くなら、別れた恋人に伝えておくれ」 という、
歌い出しで始まり、縫い目のないシャツを作り、水のない井戸でそれを洗い、等々、
できもしないことを並べて、できれば元の恋人に戻るだろうと、男が歌うと、
女性は海水の混じった土地でコショウの種を蒔き、革の鍬で土地を耕し、と、
これまたできもしないことを並べ、答えてるようです。
それにしても、その合間に「パセリ セージ ローズマリー and タイム」の、
ハーブの名が繰り返し歌われ、耳につき、以前から何だろうと疑問でした。
パセリは古くから消化を助け、苦みを消すもの。
セージは何千年もの耐久力の象徴。
ローズマリーは貞節、愛、思い出を表し今でも花嫁の髪に飾られるもの。
そしてタイムは度胸の象徴で、騎士が盾につけたものと、
それぞれに意味のある言葉とのこと。
4つのハーブは歌詞の意味を深める役目を果たしているようです。
映画「卒業」の中で歌われたのも納得です。
映画「卒業」を若い頃見たというだけで、歳が分ってしまいますね。
さらに、サイモン&ガーファンクルは戦争で心傷つき、
悪霊となった少年に旅人がまじないのように、
この言葉を繰り返す歌い方をしていることも初めて知りました。
まだハーブが珍しかった頃、種から色々なハーブを育てました。
少ない本を見ながら育て、そして色々な料理に使ってみました。
パセリは浅野屋の「エスカルゴのハーブ風味」にたっぷり入ってます。
セージは言わずと知れたソーセージに入れる香草。
そして花嫁の髪に飾るローズマリーは我が家では、
束ねてお風呂にプカーと受かんでます。
タイムは肉料理には欠かせない香りとそれぞれ楽しんできましたが、
文化の深い根を示すような歌詞の意味は今回、初めて知りました。
それ以来、私の頭の中はスカボローフェアの歌でいっぱいに。
CDを引っ張り出してきて、名曲の数々を聞きました。
車を運転しながら、5月の真っ青な空にくっきり街路樹が浮かび上がり、
「サウンド オブ サイレンス」の歌が吸い込まれていくようでした。
若い人たちが悩みを悩みとして、抱えながら、さまよえることができたのは、
もう遠い昔のことになったのかしら。
今でも、そんな時間が若い人たちに訪れ、それをそっと、そっと、
ゆっくり応援できる大人が、いくばくかでも残ってますように。
庭仕事でハーブにこっていたのはずいぶん前。
今、園芸のマイブームは、エアープランツ。
100均のダイソーにも色々売ってます。
どれが本物? どれが偽物? 近くで見ても中々わからないですよ。
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