NO.538 涙が教えてくれるもの
ブラジルでのオリンピックの熱狂が少し覚め、
浅野屋にも少しづつお客様が戻ってきて下さいました。
彼の地での日本選手の活躍と日本の暑さが重なって、
ほんとにお店は、冷え冷えでした。
それにしても、数々の熱い思いを届けてくれたオリンピックでしたね。
私も卓球の女子団体3位決定戦が休日だったので、みんな寝静まった後、
熱中して見るあまり、エッジボールならぬ、
テーブルの端に湯呑みを置いて、買ったばかりの湯呑みがエッジ落下。
割れるは、手を切るはと痛い目はしたけれど、惜しみない拍手を。
バトミントンの決勝は、家事が済んで、テレビをつけたら、
5ポイント連取の直前で、息詰まる攻防を目の当たり前にして興奮と、
本当にドラマチックな場面を見せてもらいました。
中でも、忘れられないのが、
レスリングの吉田沙保里選手が銀メダルに終わった試合でした。
マットに突っ伏して起き上がれない彼女を真上から写した、
カメラアングルは、彼女の無念さを表して余りあるものに思えました。
勝った、まだ若い選手の無邪気なはしゃぎようと、
同じ時間が流れている、二人の気持ちを見事に表し、心打たれました。
続くインタビューでの吉田選手の一言、
「勝てると思ってたんです。
それが取り替えしの付かないことになって----」、
の言葉にもぐっときました。何度も「ごめんなさい」を繰り返したことと共に、
彼女の素直な、一筋に歩んできた道を思いました。
この先の人生で、この言葉が、繰り返し、繰り返し現れるては、
その意味を反すうすることになると思います。
勝つことも大切だったかも知れないけれど、
それ以上にこの銀メダルは、彼女の人生に奥行きを与えてくれるものに、
きっとなると思えます。お疲れ様でした。
遠いブラジルまで、本当にお疲れ様。
そして、とても重たい銀メダルをありがとうございました。
久々に苔玉で、夏らしいもの作りました。
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