NO. 547霧の比叡山延暦寺
日本列島に台風が近づいていた先週の3連休の最中。
店は通常営業で、シェフやスタッフの皆様にご迷惑をおかけしましたが、
私はお休みをいただき、
京都親鸞聖人のご旧跡の旅に行って来ました。
浄土真宗の開祖、親鸞聖人がお生まれになったのは、1173年、
今から約800年前の平安時代末期です。
お生まれは京都伏見の日野の里。
比叡山でのご修業の後、新潟や関東にも住まわれ、
晩年はまた京都に戻られたので、ゆかりの土地もたくさんあります。
スタートは、今なお、田舎の風情を残す、伏見区日野の国宝、法界寺。
ご生家の菩提寺でもあり、
親鸞様が朝な夕な拝まれた阿弥陀如来像も、
伽藍も800年前の創建当時のままに残っているんです。
観光客が絶えない京都市内にあって、ひっそりと佇み、
穴場中の穴場。
時空を超えた一体感を堪能させていただきました。
翌日は、あいにくの雨でしたが、霧に煙る比叡山延暦寺へ。
大雨は免れ、霧雨にすっぽり覆われた比叡のお山も良いものでした。
伝教大師最澄が燈した1200年間不滅の法灯がある根本中堂を皮切りに、
親鸞様ゆかりの西搭、横川へも足を延ばしました。
が、ここで、営業のメールが。ランチに7人で行きますとのこと。
さらにもう一件、ディナーにお弁当10数個の注文メールにも気づき、
さあ大変。すぐに店に電話するも、電波は途切れ、途切れ。
なにせdocomoは圏外。私のガラケーは頑張ったけど、
あっという間に電池残量が1に。
みんなに遅れないように歩きながら、なんとか連絡が取れた頃には、
楽しみにしていた常行三昧堂の見学はすっかり終わってました。
聖域比叡山にも下界の侵入。なかなか完全オフにはならないものです。
それでも最後の横川にお参りして、
市内のど真ん中、六角堂のお参りをして、無事に旅が終わりました
六角堂は、比叡山での修業に行詰まっていた親鸞様が100日間、
お山から参籠されて、聖徳太子のお考えを尋ねられた場所です。
その答えは、20年にも及ぶお山の修業を捨て、
山を下りて法然聖人の念仏の道に入るという、180度方向転換の
大変、重い決断をされたところです。
今も大勢の参拝客が絶えないけれど、
800年前の聖人の決断に思い巡らしながらの旅の最後でした。
雨足の強くなった、京都を後に、もちろん、店のディナー営業に合流。
あっという間の2日か間でした。
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