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2017年2月 4日 (土)

No.587「捨てる?」、「捨てない?」その2

重曹とお酢スプレーを片手にお風呂掃除をして、

ぴかぴか真っ白になったのは良かったけれど、また、腰が痛くなりだし、

磨き掃除は中断。シェフが取り組んでいる、

「要らないものを捨て、家の中をスッキリさせよう」計画に

私も取り組んでいます。

まず、たまりにたまった本を捨てだしたシェフ。

S027

S029

明日の廃品回収に向けて、ピッチが上がってます。

「これも捨てるの?まだ新しいよ」と尋ねたら、

さすがに、途中で古本屋に連絡してました。

面白い本が出てきたので、ご紹介をしますね。

帝国ホテルの元料理長、故村上信夫氏と

志摩観光ホテルの元料理長、高橋忠之氏の対談本、「料理長」。

その昔、シェフがカルチャーセンターの講師とし出向いた先に、

村上信夫氏がいらっしゃり、購入させて頂いたという、著者サイン本です。

流暢な字で、

「料理の極意それは 愛情と工夫と真心です」と書かれてます。

S016

S015

カルチャーセンターの講師を紹介してくださったのは、K出版社のT氏です。

T氏を始め、本当に大勢の方にお世話になってきました。

さて、この本捨てる?、捨てない?

さすがに、捨てないようです。 

数年前に行った本のリストラの時にも「いい本だから」といって、

残った、木沢武男氏 「いま ヘスティアのかまどは……上巻・下巻」。

時々取りだし眺めています。料理人としてどうあるべきか、

を平易な言葉で、ありったけの情熱を注がれ書かれた、

この本は、ネットで調べると、高いものでは8000円にもなっていました。

もちろんうちの本のようにカバーもないようなものではないけれども。

S017

   料理人の仕事と言うのは、結局のところ、

「ものを食べやすくして、人によろこびをあたえ、健康管理をして、

病人を作らない」これが基礎的な、ものの考え方で、

これ以上のなにものもないです。」

で始まるこの本。こんな一節に、胸が熱くなります。

   時代はつねに新しい波に洗われる。 

波が多くの変化をよびおこすか、寄せては返すだけなのか、

それはわからない。そこに立って、なにを捨て、なにを拾おうと、

それは自由だ。変化をおそれる必要はない。

……ただ、僕がこれからの時代に、最終的にのぞむのは、

……あたらしタイプの料理人が生まれ出ること……

そして、その人たちが過去をふりかえったとき、

その人たちもまた、

『われらが時代』の輝きをながめやることができるように……

本の値段よりも、このような本が読み継がれていることがうれしいです。

もちろん、捨てられません。

最後にゴミ箱に入れられた懐かしいシェフのフランス語の辞書。

それに、昔のミシュラン・ルージュ”フランス”。

S020

結婚した頃、最初の店の近くに本屋があり、シェフは休みの日には、

何冊もの本を読んでました。

「本ばかり読んでないで」と言うと、

「パチンコにお金を使うより、いいでしょ」と言われて、

反論できなかったことも懐かしいです。

そんなシェフは、読むものがなくなると、よく辞書を眺めてましったっけ。

料理の事典とかも・・・


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