No.617 成婚率50%l
23日、24日と貸し切り営業が続き御迷惑をおかけしました。
24日土曜日は、シェフの大学時代の美術部の人たちの
たまり場となっていた喫茶店のママさんが、今年、90歳あまりで亡くなられ、
その方の「偲ぶ会」をご家族が中心となってなさいました。
浅野屋マックスの16名の貸し切りです。
前日の夜には、しばらく使ってなかった宴会用のグラスを洗ったり、
準備が深夜に及びました。
みんなの集える場所を長きにわったって提供されたママさんを偲んで、
お集まりの皆さんのお話が弾みました。
学生時代とはすっかり風貌の変化した面々ですが、
お酒も入るとお互いにニックネームでよびあい、和気あいあいの会でした。
ご家族の最後のお話し、
「ずっと専業主婦だった母が50歳を過ぎてから、学生街の喫茶店を初め、
精根込めて働く姿を高校生だった私は不思議に思っていた。
でも、自分もその年令になり、学生さんに接する仕事をしてみて、
初めて母の気持ちがわかった。
本当にみんなのことが可愛かったんだと」いうお話が心にしみました。
喫茶店で使われていた落書きノートの登場には、
「イヤ、幼稚なこと書いて恥ずかしい」といいながら
皆さん熱心にのぞきこんでいらっしゃいました。
ところで、私が驚いたのは、その仲間に4組の御夫婦がいらしたことです。
16名中実に7人が学生時代からのお付き合いで結婚されているという、
(残念ながら残りの1人は所用で欠席でした)
実に成婚率50%。
その日働いていた浅野屋スタッフの学生さんも
「喫茶店で知り合って結婚できるものですか?
大体、隣の人とどうやって話すんですか?」
という驚きは現代学生事情を物語っています。
それはやはり、その場を作られたママさんのお人柄なんでしょうが、
休講があると喫茶店で話し込み、
ついには次の授業もサボってしまうなんていう、
私達世代の緩やかな時間の流れがあったのかもしれません。
生身の人間がぶつかり合って、振り替えれば、
赤面しそうなことを言い合っていた頃が私も懐かしく思い出されました。
私のもうひとつの疑問。
みんなよく毎日喫茶店に行くお金があったんだな、って。
昭和40年後半から50年、コーヒーはいくらだったのかな?
娯楽と言ったら、喫茶店か映画館くらいだったあの頃の熱気が
そのまま伝わる、温かい会となりました。
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