No.623 フォンドボーを考える
先回、当店のビーフカレーをご紹介した時に
「フォンドボーをベースに」と書いた後
「フォンドボーを説明できるか」と自問。
「仔牛の骨を…」で詰まってしまいシェフに助けを求めました。
シェフも「仔牛の骨と香味野菜で採っただし」と教えてくれたものの、
ブイヨンとフォンの違いなどはややこしいことと言われ、調べてみました。
ブイヨン …… 魚や牛や鶏肉と野菜を煮込んだ出し汁
ポタージュやソースの元になる
フォンドボー …… 牛肉でとったブイヨンにさらに焼いた仔牛の骨や
香味野菜を入れて煮込んだ出し汁 ソースの素
ついでによく聞くコンソメ …… ブイヨンに牛すね肉をひき肉にしたものを
加え豊かな味わいにしたスープ、それにあわ立てた卵白を加えて
余分なものを取り去り、綺麗に澄んだスープにしたもの
すべての素はブイヨン、そこから手を加えて澄んだスープをコンソメ、
ソース系をフォンと考えればよいようです。
当店では、牛ほほ肉と香味野菜を煮込んで出るブイヨンが
料理の基本です。
コンソメやフォンドボーは大変てまひまのかかったものであることが
わかり、おいしい訳があるんだと納得。
大切に食べ継がれるべきものだと改めて思いました。
少し前に家の近くのパンの有名店にバケットを買いに行った時のこと。
男性のお客様がトレイにパンを
たくさん乗せていらっしゃるのを見た店員さんが
「そちらは全粒粉のパンです」と声をかけられました。
そのお客様は「え?全粒粉て何?」と素朴な疑問。
店員さんは即答できずに困っている様子。
「全粒粉は…ちょっと変わった風味のものです。」
その答えを聞いた男性客は「じゃあ、やめる」とパンを返していました。
あーあ、パン屋で働くなら全粒粉とは何かに答えてよ、
と思いながら、案外身近にありすぎて、
こういう足元の答えができないものよね、
自分ならどういうかな?と考えてみました。
「小麦の製粉時に胚芽ごと挽いた、玄米みたいなもの」とか?
帰ってシェフに話すと「小麦を胚芽ごと挽いたもので、
栄養価が高く、風味の良いもの」との答えが返ってきました。
その時、一つ一つの疑問を大切に、
普通に使っている言葉をきちんと説明できなきゃな、
と改めて考えさせられました。
そこで、フォンドボーを考えることとなりました。
こんな疑問はまだまだいっぱいありますねぇ。
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