No.753 映画「YUKIGUNI(ゆきぐに)」
お客様が、「素敵な映画を見てきましたよ」と1枚のパンフレットを下さいました。
「パンフレットがとっても素敵だったから」とも。映画のタイトルは「YUKIGUNI(ゆきぐに)」。
有名なカクテル「雪国」を作ったバーテンダー、井山計一さんのドキュメンタリーです。
このところ店は忙しいのに、人手で不足で、私のアドレナリンは出っぱなし。
どこかでクールダウンしないと、ずっと頭に血が上って、顔が赤くなってました。
よーし、この映画見に行こう!と直感的に思い、調べると、翌日が最終日。その日もご予約がいっぱいだったけれど、
幸い、お昼の仕込みはいつもお手伝いいただいているIさんが来てくれるので、自転車で20分弱の名演小劇場まで出かけました。
御歳92歳、日本で最高齢という現役のバーテンダーは、シェイカーをカシャカシャふる姿も、背筋がしゃんと伸びて、美しい佇まい。
しかも物腰は柔らかく、場が和む、様子です。
今から60年も前にカクテルコンクールで優勝した「雪国」。
今やスタンダードになったこのカクテルについて、
スタンダードとは「レシピがシンプルで、姿が美しく、名前が良く、飲み飽きないもの」とパンフレットに。
ご本人は60年も前のもののない時代に「どこにでもあって、誰にでも作れて、美味しいもの」という風に言ってられた気がします。
スタンダードについて深く考えさせられる言葉です。
ご夫婦お二人で昼は喫茶店、夜はバーと忙しく働かれ、二人のお子さんはさみしい思いをされたとのこと。
奥様が認知症になり、亡くなられた後、二人のお子さんたちもお父様の仕事を応援されています。
カウンターに立てば、ピシッと決まる井山さんも、普段は杖が手放せません。
「バーは人なり」とは作中での言葉ですが、「店は人なり」といつも思ってます。
いや、会社だって、「会社は人なり」じゃないかな?心して、92歳目指して、私たちもぼちぼち行きましょか。
おまけ。22日はすごい風が吹いていました。帰りにヤマザキマザック美術館のところで、
一陣の大風が吹き、私は自転車もろとも横倒しに倒されました。
本当に一瞬の出来事で、交差点にいいた男性もよろけながら、助けてくれました。いたたたー。打ち身、擦り傷。
でも夕方の営業に間に合わないといけないから、起き上がって、また自転車をこぎました。最後に痛い目をした気分転換でした。
映画を教えてくださったのは、画家の湯浅景子さん。ただいま個展開催中です。
湯浅景子展 3月16日から、4月7日 松阪市SEEDBED GALLERY にて
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