No.771 不思議なマツバラン
家の庭の話にもう少しお付き合いを。
一つだけ残した南天の鉢の足元に、ガーデナーさんがシャカシャカ寄せ植えしていたのは、
てっきりリストラされると思っていた、謎の草。
以前の浅野屋の広い玄関先に置いていた南天の鉢には、美しい苔が生え、
少しずつ広がっていくのをシェフが、愛でていました。いつの頃からか、
その苔の間からスギノコのようなものが伸びてきて、10cm程に育った頃には、苔はすっかり消えてしまいました。
そのスギノコのようなものは「マツバラン」という植物だと教えていただきました。
「珍しいものですよ。どなたかをお好きな方が植えられたのでは?残しておきましょう。」と。
誰も植えた覚えはないけれど…。さっそくマツバランを調べてみると。
茎だけで根も葉も持たないシダの仲間。どこからか、飛来した胞子が、
植物や菌類から栄養をもらって成長し、胞子体を形成する、とあります。
なるほど、苔から栄養をもらっていた訳か。今では、苔は無くなり、マツバランが10本程に増えました。
そして驚くことに「準絶滅危惧種」と書いてあります。
あの車が一日中往来する広小路のどこからか飛来して、苔や南天の鉢の棲みかが気にいったのか、
そんな珍しいものが身近にあったなんて。シェフと「抜かなくて良かったね」と顔を見合せました。
そして、ガーデナーさんの手により、南天の足元にツワブキやナルコと一緒にきれいな寄せ植えになりましたよ。
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