No.844 食べ継いでいきたいもの
先日のタケノコじゃないけれど、季節がめぐると、
次々とその時期においしい野菜や魚が出てきます。
タケノコとわかめの若竹煮やひじきの煮物。
若い人にも食べやすい、ひじきのサラダやネギとのゴマ油炒めなど、
海藻類も初夏ならではのもの。
鰹を蒸して作るなまり節とフキの煮物に、グリンピースを入れて炊いた豆ご飯、
タケノコの若竹煮という取り合わせは初夏の訪れと共に、必ず思い出す献立です。
先日は「わらびこれが最後」というポップに思わずわらびを手に取りました。
ホロ苦く、炊くとぬめっとするわらびが大好きだけれど、これが結構高い。
その日は破格値だったので、たくさん炊いて、お隣にも、おすそ分け。
今では「それなあに?」と必ず聞かれるずいきの煮物や酢の物は、女性の味方。
「血の道を整える」と教えられていたとお客様と話していると、
「そもそも血の道なんて、今時言わない」と笑われてしまい。
菜っぱとお揚げさんの炊いたのやおひたしなど、
手数がかかる割には地味なおかずだね、と母とも話していました。
でも、食べ継いでいきたい、日本の風土に即したおかずです。
私も子どもの頃から食べ慣れていたので、作るし、娘も作り、またリクエストもしてくれます。
私は未だに母の作る、ふわっと柔らかいおひたしを越えられないと作る度に思い。
多分、茹で加減、菜っぱの絞り加減が、作ってきた数だけ料理に現れるのでしょう。
若い人に賄いで出す時は、「大丈夫?食べられる?」と遠慮がちに。
女の子はみんな興味深く食べてくれるけど、男の子は、やっぱり肉 !!
肉がないと食べた気持ちがしないようです。
でも必ず、お肉の横に一品、季節の日本のおかずを取り入れていただきたいです。
洋食店にて浅野屋では、なかなかできないですけど。
先日休業要請中の料亭の女将さんがいらして下さいました。
「和食はなくなりません。年齢が上がると共に、必ず和食に帰ってきます」とおっしゃってました。
私は、それには小さい頃から、お母さんが食べさせてあげることが大事と思います。
浅野屋は、まだまだお弁当も多いです。
意外にお弁当のリクエストとして多いのが「くるみとチーズのサラダ」1400円 店としては、長年作り続けてきて、
そして作り継ぎたい1品です。
動物たちの出産シーズンが終わった今は、シェーブルなど、ヤギのチーズのおいしい時期です。
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