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2021年11月23日 (火)

No.961  湖北の日暮れに灯る明かり

先週の店の連休にシェフと滋賀県長浜へ

湖北の郷土料理を食べに出掛けました。

はや、1週間も…。

いつだったか、お客様から長浜に天然の鴨料理と鮒寿司を出す、

お店があることをお伺いして、一度出かけたいと思っていました。

長く続いたコロナ禍で滋賀県にまで、

緊急事態宣言が出ていて中々果たせなかったけれど、

この度念願かなって、来訪することができました。

11月中旬、湖北の紅葉は真っ盛りで、

長浜のしっとりとした町並みと清々しい琵琶湖と、

堂々とした伊吹山の眺めも素晴らしかったです。

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5時には閉店してしまい人影もまばらになった商店街をゆっくり歩き、

お目当ての「住茂登」(すみもと)へ到着。

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店前の佇まいは4代続いた老舗の風格が滲んでいて、期待充分。

女将さんとご亭主とご家族で切り盛りされていて、

2階のお座敷までのお運びの合間に、

1品づつ料理の説明をして下さいます。

お目当ての日本酒、七本槍の他にも、

美味しそうな地酒が、良心的な価格でずらり。

一皿目の鮒、鯉、鯰と普段口にすることもないお刺身は淡白でありながら、

ねっとりと口の中で甘さが広がり、

地ビールの長浜浪漫ビールがするすると入っていいきます。

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鮒寿司の汁がかかったサラダを食べていると、

次がいきなり、真鴨のしゃぶしゃぶ鍋でびっくり。

最後じゃないのね!

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シベリアから渡ってきた真鴨は草食で、

肉には、全く臭みがないとのこと。

鍋の中には軟骨を叩いたツミレも入っていて、

野菜にも充分に旨味が染みていました。

普段店で扱っているフランスの鴨より二回りくらい小ぶりで、身の濃い赤色が印象的です。

琵琶湖での禁猟などが伝えられてはいるけれど、

湖北には、鴨を食べる文化があり、鉄砲を使わない独特の鴨猟の伝統があり、

川魚屋さんで鴨を扱っているという、その土地ならではのお料理に心が踊ります。

そして、きっとこのお店の、料理のハイライト、

鮒寿司のあれこれ盛り合わせが、出ました。もう、お酒が止まりません。

「これは、まずいな。のんべえの店だな」といいながら、

いやまずいなんて、反対で、美味しすぎ。

そして、七本槍初め、地酒のおいしかったこと。

今まで目にした鮒寿司とは違い、魚と米と塩が乳酸発酵して、

なんとも滋味溢れ、手をかけ、時間をかけられた上品な味わいです。

これでもかと熱々の本もろこの塩焼きも運ばれてきた時には、

お料理とお酒の旨さがピークでした。

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お料理はすべて素晴らしく、コース料理の構成にも感心させられました。

今までに出会ったことがない、組み合わせで、湖北の郷土料理を堪能させていただきました。

便利な世の中になり、パソコンの前に座れば、世界中の美味しいものが手に入る時代です。

でも、地域で守り継がれた味わいは、便利とは一線を画した滋味に溢れ、

心に残る、出かけてこそのものでした。

長浜の夜は更けて、後ろ髪引かれながら、

止まる本数が極端に少ない新幹線に、間に合うように、

住茂登を後にしました。

 

 

 

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