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2022年4月15日 (金)

No.987 花と食を巡るディープな京都旅 その1原谷苑

若い時、桜はあまり好きにはなれなかった。

満開になるとぼんやりした花色で、つかみどころがなく、

どこを見ていいのか、不安な気持ちを抱いた。

歳を経るごとに、厳しい冬の寒さを耐え、咲く桜が、

素直に春の訪れを喜ばせてくれる花になりました。

先日、たっての希望だった、京都洛北金閣寺の奥にある、

桜の園、原谷苑を訪れることができました。

4月も半ばで、少し遅いかな、とも思いながらも、

京都でも最北、北山にへばりつくような原谷。

桜の種類も枝垂桜が中心と、思いきって出掛けました。

入場料1500円(時価だそうです)を支払い、

一歩園内に足を踏み入れると、そこはまさしく桜の園。

Horizon_0002_burst20220412125904142

満開の枝垂桜を中心とした様々な桜が空を覆い、

雪柳、レンギョウ、山吹、山つつじ、しゃくなげや

色とりどりのボケなどの低木も花盛りです。

Sdsc_0748

高低差のある園内には所々に床机が置いてあり、座ってゆっくりと景色を眺めることもできます。

この景色は何といえばよいのか。庭園でもない。公園でもない。

植物園でもないし、山でもない。

不思議な眺めです。まるで夢の中にでも迷い混んだような。

 

とても美しい。天気も申し分ない。

でも、なんとも浮世離れしたような景色で、

ここにはコロナ禍での不自由も、

ウクライナでの悲惨な出来事も何もなかったかのよう。

若い時、桜に感じたような不安な感覚が呼び覚まされたような、

なんとも不思議な場所でした。

Sdsc_0753

約一時間の周遊を終え、外に出ると同行した娘も、

夢幻というのか、白昼夢というのかな、

と同じような感想を述べたこともびっくりでした。

京都洛北、原谷苑。桜に覆われた美しい花園でした。

Dsc_0737

 

 

 

 

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