No.1008 絶滅危惧種「はがき」
朝から、ギラギラ照りつける太陽。うるさいほどの蝉の声。
わさわさ揺れる木の影も濃く、いよいよ夏本番です。
今日は土用の丑の日。うなぎ受難日ですが、
さて浅野屋にはお客様が見えるのか?
日本郵政が、土日祝の郵便配達をやめたので、
郵便が届くのがすっかり遅くなりました。
最も、メール便もあり自宅のポストはいつも覗きます。
それでも、役所等からの郵便物も滞りがちで、
少なからずの不便を感じています。
ほとんどがラインかライン通話で、用も済み、
私も以前のような手紙を書くことも少なくなりました。
富山に引っ越した、次女の長男は4歳。
4歳になる少し前から字が読めるようになり、
宅急便の箱を見ては「みかん」と言ったり、(中身が違いガックリ)、
ペットボトルを見て「いえもん」と読んだりして、面白いです。
以前より行き来がしにくくなったこともあり、
4歳の誕生日と先日の2回、私から彼に、はがきを送りました。
絵も書き、字も少なくと心がけたつもり。
娘に反応を聞くと、何者か意味が分からず、
表面には000様と自分の名前が書いてあり、
不気味ならしく「いらない」と放り出すとのこと。
はがきを説明するのは、考えてみれば、
かなり難しいかも、です。
本屋さんの児童書のコーナーには、
手紙やはがきを書いてみようと一冊のドリルになっています。
そうか、まだ少しはやかったかな?と
しばらくはやめておくことにしました。
うちの長女は4歳の誕生日におじいちゃんから手紙をもらい、
今でも大切にしています。
少なからず、その内容が成長のうちの心に残ったと言います。
人々が今よりずっと、はがきや手紙で用件や自分の思いを伝えていた時代は、
もはや昔のことになり、配達の速度が、
スピード重視の時代に逆行する形になってしまったことは
残念ながら現実です。
先日は娘から、その子がママのお化粧道具で、
化粧をして、口紅まで塗って、朝の食卓に現れた、
と知らせがありました。
大人がする事をじっと見ている、
びっくりするやらおかしいやらという便りが
写真と共にラインで送られてきました。
その写真を見て、私たちも大笑い。
添えられた写真がリアルタイムで共有できるのは、
ラインならではのよいところ。
はがきではできないけれど、私は手紙もはがきも残ってほしいな。
時を経ても、読み返し、
残すことができることは、とても意味のあることです。
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