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2024年1月20日 (土)

No.1054 少しずつ 少しずつ深くなってゆく

枕元には、時々、手にしたくなる本が、置いてあります。

先日のお休みはシェフは年間の帳簿の整理に追われてましたが、

私には、久々のゆったりした休日。

お休みの朝の起き抜けに、何気なく手にした本の、

手にしたページに、深く心を揺さぶられました。

 

苦しみの日々 哀しみの日々     茨木のり子

 

苦しみの日々

哀しみの日々

それはひとを少しは深くするだろう

わずか5ミリぐらいではあろうけれど

 

さなかには心臓も凍結

息をすらるのさえ難しいほどだが

なんとか通り抜けたとき 初めて気付く

あれはみずからを養うに足る時間であったと

 

少しずつ 少しずつ深くなってゆけば

やがては解るようになるだろう

人の痛みも 柘榴のような傷口も

わかったとてどうなるものでもないけれど

  (わからないよりはいいだろう)

 

苦しみに負けて

哀しみにひしがれて

とげとげのサボテンと化してしまうのは

ごめんである

 

受けとめるしかない折々の小さな刺や 病でさえも

はしゃぎや うかれのなかには

自己省察の要素は皆無なのだから

 

茨木のり子 詩集「倚りかからず」より

 

遅々として進まぬ能登半島地震で、

集団で避難する、バスに乗る中学生の映像をテレビで見た。

心に負った傷は癒えぬかも知れないけれど、

どうか、それを糧にできる日が来ますように。

偶然にめくったページの詩人の言葉が私に、届く。

 

 

 

 

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