No. 1071 かわいい名前
帰宅時には雨が降りだし、大きな荷物を乗せて、自転車でヨロヨロ帰宅。
身も心もヘロヘロの私の週末は月曜日。
大きな荷物を降ろして、片付けていた私に、
辞書ラヴァ-の娘が寄ってきて、
「ねぇ今日辞書を引いていたら、面白い言葉を見つけたよ。ゴケブタだって」
耳慣れぬ言葉に「は?」となっている私に
「割れてしまった急須の、
残された蓋のことを後家蓋っていうんだって。
そんなものにも名前が付けられていて。」
「なんだか、かわいい名前だね。後家ぶたって。」
という娘に「普通は、蓋が割れて、本体が残るんだけどなぁ…」と言いかけて、
はっと思い出す。
そういえば浅野屋で使っている紅茶ポットも本体が割れて、
残った蓋が3~4個転がっていて、いつか使う機会もあるかと思っても、
こんなにはいらないな、捨てたらいいな、
と思いながら毎日眺めていることを思い出す。
ああ、やっぱり本体を割るんだよな。
それにしても後家蓋とは…。
後家なんてもう死語ですよね。
ご主人に先だたれて、一人になった女性を指す言葉。
未亡人とも言ったり。
私が子どもの頃にはたまに聞いていた記憶があるけど、
今はその意味も知らない人がほとんどじゃないかな。
私の年代になると周りにもそんな友人も何人かいるのだけど、
誰も後家なんて思ってもいない。
「そんなものにも名前が付けられていて」という娘の言葉に、
忙しかった日々の重荷がさっと解けた気持ちになりました。
週末のコース料理、翌日ランチの大皿料理、
決めたり、作ったりすることも多くて、
何よりも一ヶ月以上に渡って掲載された求人情報誌への対応にぴりぴりしていたこの頃。
とても疲れていました。
後家蓋で娘とひとしきり笑って、
色々なことが一段落したことにほっとした夜でした。
土曜日のコース料理の一部
日曜日の「私の好きなお料理をのせて」のリクエストでお作りした大皿料理
.
« No.1070 営業のお知らせ | トップページ | 6月のカレンダーです。 »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- No.1104 3月振り返りその3 伏見逍遥(2025.04.03)
- No.1103 3月振り返りその2 花は咲く(2025.04.02)
- No.1102 3月振り返りその1 送別会(2025.03.31)
- No..1099 大食漢リクガメ君(2025.02.20)
- No.1095 新しい「たわし」(2024.12.26)