グルメ・クッキング

2018年7月12日 (木)

No.701 プラハの広場にて

ワイン好きのご年配の男性のお客様は、

お仕事で世界の津々浦々へお出掛けになっていて、

色々な土地の食べ物やワインのお話を楽しく話してくださいます。

ある日チェコのプラハで食べたハムの話をお伺いしました。

毎年、同じ時期にプラハへお出掛けになり、

プラハの町の広場でハムの塊をロースターで焼くおじいさんを見かけていたと

言われます。

いつも長い行列が出来ていて、美味しいんだろうけど、

屋台なのにレストラン並のお値段に、並ぶ気持ちにはなれなかったと言われます。

でもあまりに盛況なので、ご自分もついに食べてみると、

その美味しさに驚かれたそうです。

次の年は見慣れたおじいさんではなく、若い人がハムを焼いていたそうです。

前年おいしかったので再び食べてみて全くの味の違いにがっかりだったとか。

「ハムをロースターで焼くなんて難しいことに思えないけど、何が違うのかなあ」と

おっしゃってました。

続けて、「以前料理本を買って、初めから全部作ってみたけれども、

もう一度作ろうと思ったのは、2、3個だった。

おじいさんのハムと若者のハムは何が違うのか、

料理のオモシロサというか、奥深さを感じたよ」とおっしゃってました。

2度、3度、4度、5度…、到達点はないけれど、

繰り返しの中にやがてその人の味が現れてくるのには

途方もない繰り返しの時間があるのでしょう。

プラハのハムの味は幻となってしまったのでしょうか。

おじいさん、カムバック !

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2018年7月11日 (水)

No.700 三度目のチャレンジ

大阪北部地震の爪痕も消えないうちに、今度は未曾有の大雨の仕打ち。

被害の拡大に心が痛みます。容赦のない自然災害を前に、明日の予定ばかりを見て、

あくせく暮らす自分の足元が揺らぐ思いです。

相変わらずのバタバタの毎日に加え、この暑さでバテバテのシェフと私。

お休みを1日多くもらい休養と雑用の処理中。

7月に入ったので、カレーを楽しみにご来店いただくお客様、

もうちょっとだけお待ち下さいね。

「野菜の冷製」も温製のままで、ジンジャーエールもコーラも品切れ。

おおー、ギブアップな毎日ですが、先日コーラがまず、できました

チャレンジ3回目でついにコーラが黒くなりました!

料理でも何でも初チャレンジは慎重になります。

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本を見て作るものなど、何度も読み返し確認しながらの作業で、

大抵はうまくいくもの。

ところが2回目となると先回うまくいったからと、確認作業がおろそかになり、

かといって、飲み込んでいるわけではないので大抵は途中であたふたしてしまい、

1回目ほどうまくいかなかったりしがちです。

ここで3回目のチャレンジをするかどうかだと、いつも私は思います。

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2回目の失敗を乗り越え、3回目のチャレンジをしようと思うものは、その後も続き、

何度も繰り返すうちに自分のものになっていくんだと。

作る度に少しずつ何かが違う。

その違いを乗り越え、軌道修正を繰り返しながら作り続けうるもの。

そんなところにもの作りの面白さがあるように思います。

今回のコーラは、黒砂糖の分量を増やして、溶かし方にも工夫をして見ました。

予想外に黒くなってびっくり。お味はお店でお確かめ下さい。


2018年6月15日 (金)

No.697 開店休業中ですが…

開店休業中の私のブログですが、この感動をお伝えしたくて。

今日、買い物に出掛けて、パッションフルーツを見かけました。

食べるとこ、少ないし、決して安いものではありません。

どうしよう。でもユウワクに勝てなかった。

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さっそく、バナナとパッションフルーツとヨーグルトとミルクのスムージーを作りました。

一緒に買った「グルマンヴィタル」の胡桃パンと

季節外れで安くなってた「自然の味」の干し柿と。

この地方の名品の「いばらもち」も珍しくパック売りしていたので、一緒に買いました。

いつものバナナスムージーにパッションフルーツの爽やかな酸味と粒々感が

たまらなくおいしかったです。

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自然の味、丁寧に作られたもの、少しいただくと本当に嬉しく満足させてもらいます。

こんな時、「食べる」ではなく、日本語に「いただく」という言葉があることが嬉しいし、

私の気持ちにはぴったりです。

うっとうしい梅雨に入り私の近辺もあわただしいけれど、

自然の恵みに元気をもらい今日も仕事に行きます!


2018年4月26日 (木)

No.692  五感を刺激するコーラ    

一気に暑くなりましたね。でも、うんと冷えたりと、

その気温差に体調を崩しやすいこの頃です。

暑くなるという予報のゴールデンウィーク前に自家製コーラが完成。

黒砂糖の自然な甘味と柑橘類の爽やかな酸味。

そして数種類のスパイスが絡み合った複雑な味です。

飲んでいただいたお客様からは「美味しい。これ、本当にコーラですね。」

「複雑な味わい」と評判も上々です。

問題は色。見慣れたコーラのようには黒くない。

黒砂糖の穏やかな茶色です。味や香りは充分爽やかなコーラを感じるのに、

ビジュアルが黒くないので、脳がコーラと思わないようです。

人間て面白いですね。コーラは黒い飲み物と認識してるんですね。

ついでに身体に悪いとも、認識しているようです。

なのでキャッチコピーは「身体にいいコーラできました」なんて勝手に思ってます。

さて、お父さん、ラムネに風邪薬を入れたような味に近づいていますか?

五感をフル稼働して、5月の爽やかな風とともに自家製コーラをお楽しみ下さい。

お食事にもよく合いますよ。

自家製コーラ 500円(税込)

自家製ジンジャーエール 500円(税込)


2018年4月19日 (木)

No.691 コーラを作る

コーラの仕込みしています。コーラ、作れるんです。

正確にはコーラのようなものですが。

料理雑誌で、コーラを手作りする記事を読み、びっくりでした。

材料は、黒糖などの砂糖の他にレモンやポンカンの皮、

そして、カレーに入れるスパイス、カルダモンをたくさん、

クローブやナツメグ、シナモンなどです。

シェフの持ってるカレー用スパイスがそのまま使えるし、これは作るしかないと!

さっそく取りかかりました。

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そもそも、コーラって、いつ飲んだっけ?どんな味だっけ?という私。

いつか飲むかもと自宅の片隅に、眠っていた赤い缶のコーラを試しに飲んで見ました。

元々はアフリカ原産のコーラの木の実を抽出した飲み物ですが、

工業的に作られたコーラにも甘さの中に少し酸味がありました。

子供の頃に苦いと思ったのは何故?

この味なら、なるほど雑誌の材料でいけると思いました。

特にクローブが薬臭い匂いでコーラになりそうでした。

私が小さい時に、バイクに乗って外出先から帰って来た父が

「コーラというものを飲んできた。これからすごく流行るらしい」と言います。

味を尋ねると、「ラムネに風邪薬を入れたような味だった」と言ってたことを思いだし、

大笑いです。

すべての材料をさっと煮出して、今は漬け込み中。

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自家製ジンジャーエールのように炭酸で割って飲みます。

さて、首尾よく、皆様にお出しできるでしょうか?

乞うご期待!


2018年3月10日 (土)

No.684  春を呼ぶクレソンのスープ

朝晩はまだ寒さが残るものの、春を感じるこの頃にうれしいメニュー。

クレソンのポタージュスープです。

八百屋さんから箱いっぱいのクレソンが届きました。

少しほろ苦く、かめば甘味の広がるクレソンとじゃがいもや玉ねぎをソテーして、

ブイヨンで延ばしていきます。

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本当に春を感じるメニュー。

目にも鮮やかなクロロフィルはマグネシウムを多く含んでいて、

冬の間にたまったもののデトックス(解毒剤)となってくれるようです。

今週末にお出しします。くせもなく、優しい甘さがジュワっと広がります。

ぜひご賞味下さい。

クレソンのポタージュ 600円


2018年3月 8日 (木)

No.682 ポン鱈のその後

お正月に帰省した際、もらってきた鱈の干物、ポン鱈がまだ残っていたので、

再び鱈と昆布のスープを作りました。

前回スープを採った後、鱈の身も食べたけれども、

とてもおいしいスープに旨味がいったようで、肝心の鱈の身はパサパサで残念でした。

今回は、スープを採った後の身を取り出し、ふりかけを作ることを思いつきました。

取り出した鱈の身と昆布

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キッチンハサミでジョキジョキ。

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この段階で、コラーゲンたっぷりの鱈ちゃんで、手もハサミもペタペタ。

フライパンに移し、鱈のスープとお酒と塩を加えてひたすら炒る。

しゃもじの背で潰しては炒り、

潰しては炒りするうちに、美味しそうな匂いがしてきました。

カラカラして、鍋底についてきたところでフィニッシュ。

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身を細かくするところから炒るまで、手を動かしっっぱなしでけっこう疲れました。

「あー疲れた」という私に、

娘は「乾燥のままフードプロセッサーにかければよかったんじゃない?」と言われ、

「そんな手が…」と唖然。

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でも、温かいごはんにかけたら、磯の香りがぷーんとして、おいしいこと。

残りもまた、作ります!

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干し鱈といえば、オリンピックに沸いたピョンチャン。

厳寒の雪の原野で干し鱈が風に揺れていました。

干し鱈のスープは寒いピョンチャンの人々を温める名物料理とのことでした。


2018年2月 2日 (金)

No.674 思い出のトリュフショコラ

バレンタインデーが近づき、チョコレートの季節です。

日本にいながら、世界各国の珍しいチョコレートが食べられる時代。

デパートの広告を見ては、あれこれいいなあと思いながらも、

一粒350円以上もするチョコレートは高いなあと、ため息です。

だいたい、鈍感な男子にこの繊細な食べ物、パッケージが理解できるか、疑問です。

最近はもっぱら女性が女性のための楽しみとして、

チョコレートが進化しているような気がします。

ところで、今をさかのぼること、30数年前。

まだ結婚していなかった頃にシェフが私の家に来たとき、

お土産に手作りのトリュフショコラを持ってきてくれました。

当時は、バレンタインデーのプレゼントは始まっていたものの、

今のような多彩なチョコレートはまだなかった。

板チョコや、せいぜいアメリカのハーシーやアーモンドロックしか知らないところへ、

いきなり、粉がついた(ココアをまぶした)まん丸のチョコレート。

しかも中は柔らかい! それは衝撃でした。

一口食べて母と顔を見合せたのを思い出します。

勿論結婚前の青年だったシェフの株はアップです。

それから数年後、結婚した私を待っていたのは、あのトリュフショコラ作りでした。

まさか、自分で作ることになるとは、思いもよらなかったこと。

シェフに教わり、見ようみまねで、たどたどしく手を動かしたことが懐かしいです。

温度管理が難しいチョコレート作り。

でも、一番難しいのは、心のコントロールと思いました。

時間がなく焦っていたりすると必ず失敗して、表面が白くなったり。

そんな中で今もシェフとの語り草になっているのは、

「チェリーボンボン」です。

さくらんぼの季節に軸の付いたさくらんぼをブランデーに漬け、

半年以上漬けたものを

砂糖を飴炊きにしてから大理石の上で結晶化させたフォンダンにくるみ、

さらにチョコレートでくるむ、本格派です。

フォンダンが溶けて、さくらんぼがブランデー風味のシロップに包まれるのに、

何日もかかります。

今となっては幻の、まさに手の込んだ一品でした。

それから30数年、日本のチョコレートはどんどん進化したけど、

たどたどしく作っていた、あの頃の温もりは忘れられません。

本物のチョコではなく、ハートのリースを手作りしました。

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2018年1月12日 (金)

No.671 冬の美味しいもの その4 ビーフカレー始まる

別に冬の美味しいものでなくてもよいけれど、ついでに便乗です。

夏と冬の一時にお出ししているビーフカレーが始まります。仕込み完了。

牛ほほ肉がとろけるようで、深いルーの味わいに爽やかなスパイスが香り、

後引く美味しさです。ぜひ一度お味わい下さい。いつまで出るかはシェフの気まぐれ。

私にもわかりません。

特製ビーフカレー 1300円(税込)

大盛は1600円です。

寒い寒い日本列島。カレーできっと暖まりますよ!

カキフライ定食も好評。冬の味。カキも身が締まり美味しくなってきています。

カキフライ定食 1500円(税込)


2018年1月11日 (木)

No.670 冬の美味しいもの その3 ポン鱈の大変身

弟のお嫁さんの里の北海道から送られてくる、

鱈の干物「ポン鱈」をお正月に頂いてきました。

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3枚におろした、すけそう鱈を干して、カチカチになってます。

むしって、おつまみとして頂くようですが、何箱もあり、

食べきれずに困っているとのこと。

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乾燥鱈といえばおせち料理に入っている、棒だら。

以前、祇園の乾物屋で棒だらを水につけて戻した状態で売っていて、

「今から戻してたら、間に合いまへんやろ」と言うお店の方の言葉になるほど、

と納得。

12月31日の夜でした。そこから大急ぎで煮ても「間に合いまへんやろ」と思うのだけど。

それにしても、壱の重に入る棒だらも、味付けが甘くて、今風ではなく、

肩身が狭い存在。高価なものなんですけどね。

以前、韓国料理屋で干し鱈のスープを頂き、とてもおいしかったことを思い出しました。

早速、ポン鱈をハサミで切り、昆布と一緒に水につけること、一晩。

翌朝、まだ火をいれる前から、良い出汁が出ています。

ゆっくり弱火で、煮ると、想像以上に美味しい出汁が出ました。

ここに大根や人参などの根菜類を入れてことこと煮、豆腐やくずきりも入れ、

仕上げにネギをいっぱい入れました。

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身体が温まるいいスープができました。鱈の身の方は、柔らかくはなったけれど、

味は全部スープにいったようでした。

棒だらが高くてなかなか作れなかった、乾燥棒だらのスープをおいしく頂きました。


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