No..1110 歌行燈本店 三重旅その4
桑名は木曽三川が流れる河口で汽水域のため、
穏やかな海で育った蛤がつとに有名です。
私たちはこのお店でお土産を買いましたが、
他にもアサリやしじみの佃煮を商うお店も多く、
夕方で片付けが始まっていた近くの貝専門店では、多くの人が働いていました。
街中の雰囲気を楽しみながら、夕飯には、
歌行燈本店で蛤料理をいただきました。
チェーン展開されているし、お値段もとってもリーズナブルなので、
どうかな?と思っていましたが、旧東海道に面した本店は趣きのあるたたずまい。
東海道で尾張の熱田、宮の渡しから、桑名側の七里の渡しへ。
約28kmは海路だったんですね。
その渡しから程近いところにある本店には、船で着いた旅人が、
釜揚げうどんを啜ったという昔の屋号「志満屋」の看板も残っていました。
二階の看板の細い所に「志満屋」の文字があります。
熱々で具された蛤焼売、おいしかったです。
お昼はバターたっぷりのエスカルゴだったので、
私は軽めに大蛤のおうどんのコースにしました。
蛤のエキスがよく出たおうどんはもちろん、他のお料理もすべておいしかったです。
店のメニューには、「日本の海が変わってきています。未利用魚はいかがですか?」と
あまりなじみのない魚の天ぷらなどがのっています。
そして、お値段からして、桑名で撮れる蛤ではない、
中国から輸入した蛤を蓄養と言って砂に戻して元気にして、出していることも、
きちんと書かれています。もちろん地蛤と呼ばれる天然もののお料理もあります。
おいしいお料理をいただい後は、暮れかけた旧東海道を七里の渡しまで、
歩きました。
予約の取れない、蛤料理の超有名店「日の出」はすぐ近く。
今は堤防が築かれているけれど、そこだけ少し切れていて、
伊勢路の玄関口として「伊勢国一の鳥居」が建っています。
夕暮れの気持ち良い風に吹かれての散策は旅の締めくくりに良いものでした。
エスカルゴも、蛤も、人間の乱獲によって、希少価値となっています。
自然界を取り巻く環境もずいぶんと変化してきました。
私たちは何を食べて、何を残していくのか。
考えさせられることが多い旅となりました。
食生活の変化に至っては、自分の子ども時代を考えると、
全く別物と言っても過言ではありません。
豊かになりました。でも、失われたものもたくさんあります。
名古屋から三重。
すぐお近くですが、三重と言えば伊勢志摩まで、
飛んでしまいがち。
近くても楽しい一日が、すぐ側にありました。
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